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vol09.食品表示の伝えること

天明英之:2010年8月

スーパーマーケットの棚には色とりどりのパッケージで、おいしそうなキャッチフレーズの加工食品が多種多様に並んでいる。消費者はどのような基準で加工食品を選ぶのだろうか。値段?企業名?見栄えのよさ?国産?食品添加物?消費者はさまざまな理由で加工食品を選んでいると思うが、私は普通裏面に書かれている一括表示を選ぶ判断基準のひとつにしてもらいたい。特に、原材料名の項目はその食品がどのような素材からできているかの設計図のようなものであり、その食品の本質そのものである。どのような原材料を使っているのか、量はだいたいどのくらいなのかがある程度推定できる。原材料の名前、順番を見ていると、商品の値段が安いのは安いなり、高いのは高いなりの訳があるのである。消費者としては原材料名欄を読み解くと、賢い選択が可能となる。

ほかにも、原材料名の欄には色々な知識が詰まっている。遺伝子組み換え食品の表示、アレルギー物質を含む食品の表示、原料原産地の表示、特色ある原材料の割合(%)など、欄から溢れんばかりである。これらの情報も、原材料の種類と量の情報と引けを取らない情報である。特に、アレルギー患者の方々にとってのアレルギー物質を含む食品の表示は生死に関わる重大な情報である。

アレルギー患者の方とお話したことがあるが、アレルギー物質を含む食品の表示が義務化されてから加工食品の選択の幅が広がった。とのお声を聞いた。

このように原材料名欄を賢く活用してもらうためには、正しい表示が大前提となる。表示を間違えることは消費者の選択を誤らせることとなり、消費者を裏切ることとなる。消費者の期待を裏切らないためにも、食品表示は絶対に間違えない、ことを心に刻む今日この頃である。